ドローン関係の資格として認知度が高いJUIDAのドローン資格。
全国各地にある認定スクールのカリキュラムを修了することで取得できるため、ドローンについてしっかり学びたい人を中心に関心を集めています。
今回はそんなJUIDAのドローン資格について取り方やかかる費用などをまとめました。
JUIDAとは?
「JUIDA」は正式名称を一般社団法人日本UAS産業振興協議会といいます。
日本のドローン(無人航空機)の新たな産業・市場の創造支援と産業の健全な発展への貢献を目的として2014年7月に設立されました。
国内最大規模のドローン協会であり、
- 国土交通省へドローンに関する提言
- ドローンの展示会「Japan Drone Expo」の開催
- 国内外のドローンについての動向を知らせるニュースレターの発行
- 安全な運航ルールやマナーを定めた安全ガイドラインの策定
が主な活動です。
また、ドローンの安全性・信頼性を高めるため
- ドローン操縦士・安全運行管理者の養成スクールの認定
- ドローンの操縦技能・安全運航に関する資格認定
など人材養成活動にも取り組んでいます。
JUIDA認定資格はどんな資格?
JUIDAのドローン資格は
- 無人飛行機操縦技能証明
- 無人航空機安全運航管理者証明
の2種類があります。
1.「無人飛行機操縦技能証明」とは?
「無人飛行機操縦技能証明」はドローンを安全に飛行させるための知識と操縦技能を有する者であることを証明する資格です。
JUIDA認定スクールで操縦技能コースを修了することで認定されます。
コースは座学と実技の両方があり、座学で学ぶ内容は
- ドローンの基礎知識(歴史・機種・原理など)
- 法律・ルール
- 自然科学(気象・電波)
- 技術(構造・制御など)
- 運用に関する知識
といった科目です。
実技では
- 点検
- 手動操縦
- 自動航行
という内容を実際にドローンを用いて学びます。
これらのカリキュラムを終えた後、座学・実技の修了試験に合格すれば資格認定が行われます。
2.「無人航空機安全運航管理者証明」とは?
「無人航空機安全運航管理者証明」はドローンの運航に関わる十分な安全と法律の知識を有し、飛行業務の安全を管理できることを証明するものとなります。
「無人飛行機操縦技能証明」の認定を受け、さらに上級の安全運航管理者コースを修了した人に与えられる資格です。
JUIDA認定スクールで上記の操縦技能コースの内容に加えて安全運航管理者コースの
- 安全管理の考え方
- 機体・操縦・運用体制の安全
- リスクアセスメント、ハザード
を学び、修了試験に合格することで資格認定が行われます。
JUIDAのドローン認定資格のメリット
JUIDAのドローン資格には
- ドローンついての正しい知識を学べる
- ドローンについての知識・技能があることを客観的に示せる
- ドローン飛行申請手続きの際に必要な一部書式の提出が免除される
- JUIDAドローン資格のオリジナルグッズが貰える
というメリットがあります。
1.ドローンについての正しい知識を学べる
JUIDAドローン資格はJUIDAの認定を受けたスクールで所定の内容を終了した人に与えられます。
認定スクールでは、ドローンについての体系的な知識と操縦や運航に関する技術を学び、きちんと身に付けることができます。
ドローンの正しい知識を学無ことができる機会はほとんどないため、ドローンパイロットとして活躍したい人、正しくドローンを楽しみたい人には大きなメリットの一つです。
2.ドローンについての知識・技能があることを客観的に示せる
また、JUIDAドローン資格を持っているということは、ドローンスクールで知識と操縦技術をきちんと学んでいることを客観的に証明することができます。
クライアントにアピールするポイントとなるので、ドローンに関する仕事をする上で大きな武器となるはずです。
3.ドローン飛行申請手続きの際に必要な一部書式の提出が免除される
航空法の規制を受ける範囲でドローン飛行をする場合には、国土交通省への許可申請をしなければなりません。
JUIDAは2017年6月より、所要の要件を満たす管理団体として国土交通省航空局より認定されています。
そのため、JUIDAドローン資格を持ったドローン操縦者は航空局のドローン飛行申請手続きの際に必要な一部書式の提出が免除され非常に有利です。
4.JUIDAドローン資格のオリジナルグッズが貰える
JUIDAドローン資格を取得すると、資格認定証、証明証の他にオリジナルのバッジやメダルも贈られます。
資格を持っていないと手に入らないものなので、ドローン関連のイベントにバッジなどをつけていけば、ドローンパイロットとしての実力をアピール可能です。
また、同じJUIDAドローン資格を持っている人同士でつながることもできるというメリットもあります。
JUIDAドローン認定資格の取り方
JUIDAドローン認定資格を取る主な手順は、
- 認定スクールで講座を受講する
- 修了試験に合格する
- JUIDAウェブサイトから資格認定証明証の申請をする
- 証明証交付
となっています。
1.認定スクールで講座を受講
まずは、全国200校以上あるJUIDA認定スクールから通うスクールを選び、受講申し込みを行います。
JUIDA資格認定に必要なコースを受講し、ドローン操縦の知識・技能を身につけていきます。
受講料はスクールごとに異なりますが、
- 操縦技能コース:20〜30万円
- 安全運航管理者コース:5〜10万円
- テキスト代+修了試験受験料:10万円
が相場となっています。
「操縦技能証明」と「安全運航管理者証明」の同時取得を目指して、操縦技能コースと安全運航管理者コースの両方を受講する人も多いようです。
2.修了試験に合格
講座終了後、行われる試験に合格することで修了証が発行されます。
この修了証は資格認定の申請を行う際に必要となるので、大切に保管しておきましょう。
残念ながら試験に合格できなかった場合でも再試験を受けることは可能です。
③証明書の申請
試験に合格すると資格証明書の申請を行いますが、事前にJUIDAに会員登録をしなければなりません。
会員には正会員と準会員の2種類があり、いずれもJUIDAの公式サイトから登録申し込みをすることができます。
登録申し込みが終わったら、
- 認定スクールで配布された申請用パスワード
- 顔写真画像(JPG、2MB以内)
- 本人確認書類の写真画像(JPG、2MB以内)
- 各認定スクールが発行した修了証(JPGまたはPDF、2MB)
- 住民票(満20歳未満の場合)
- 親権者の同意書(満20歳未満の場合)
を提出して資格認定証明証の申請を行います。
④振り込み
JUIDA会員登録にかかる費用は以下の通りです。
- 正会員:入会金50,000円/年会費10,000円
- 準会員:入会金5,000円/年会費5,000円
正会員と準会員の違いはJUIDAの総会への出席と議決権を持つか否かです。
ドローンパイロットとして資格申請をするのであれば、あえて正会員になる必要はないでしょう。
(JUIDA公式も準会員を前提としているようです)
ちなみに、JUIDA認定スクールの修了生は準会員に限り入会金が免除されます。
費用の振り込みは講座修了から3ヶ月以内に行わないと申請資格が喪失するので、忘れないうちに早めに申請するようにしましょう。
⑤証明書の交付
JUIDAが振り込みの完了を確認すると、翌々月の1日に資格認定証明証が交付されます。
交付までの間に証明証が必要になる場合は、仮証明証が利用可能です。
JUIDAのホームページから「仮証明証」をダウンロードできるようになっています。
まとめ
JUIDAは国内最大規模のドローン関連団体であることから、その認定資格も権威あるものということができます。
国交省から所定の要件を満たした管理団体として認定されているため、認定資格があれば飛行申請の際にも有利に扱われるのも嬉しいメリットです。
ただ、資格取得に当たってはそれなりの費用がかかるため、どちらかというとドローン業務に従事する人向けの資格となるかもしれません。
いずれにしても、ドローンの操縦についてしっかり学びたい人におすすめの認定資格です。
参考サイト:JUIDA公式サイト