近年のドローン普及により、ドローンに関する法律や条例などが増えています。
それらのルールをしっかり守らないと、下手をしたら
”逮捕!”
なんて事態にもなりかねません。
そこでこのページでは、ドローンを利用するにあたって知っておくべき法律や規制などを紹介します。
ドローンに関わる主な法律や規制
ドローンを飛ばす上で重要となる主な法律は、
- 航空法
- 小型無人機飛行禁止法
- 電波法
- 公園条例
- 重要文化財保護法
- プライバシー・肖像権、個人情報保護法
- 道路交通法
の7つです。
これらの法律がどのようにドローンとか関わってくるのか?
一つずつみていきましょう。
1.航空法|ドローン飛行で最も重要な法律
ドローン飛行に関して、まず一番重要になるのは「航空法」です。
ドローンを飛行させる際には、航空法が定めている「無人航空機の飛行ルール」を守る必要があります。
無人航空機の飛行ルールとは?
「無人航空機の飛行ルール」は、平成27年12月10日から導入されたルールです。
対象となる無人航空機とはドローンやラジコン機といった、人が乗らず、遠隔操作で飛行させる機体を指します。
「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの」
この「無人航空機の飛行ルール」に違反した場合、50万以下の罰金が課されることがあります。
飛行ルールの内容
無人航空機の飛行ルールは
- 飛行の禁止空域
- 飛行の方法
の2項目について記載されています。
1.飛行禁止空域
- 空港周辺の空域
- 人口集中地区の上空 150m以上の高さの空域
がドローン飛行禁止空域として規制されています。
上記の空域でドローンを飛行させる場合は、あらかじめ国土交通大臣の許可をとらなけらばなりません。
飛行禁止にあたる、「空港周辺空域」や「人口集中地区」についての具体的なエリアは、国土地理院が公開している地図で確認できます。
規制に該当するエリアは赤く表示されています。
[画像クリックでマップページに移動]
2.飛行方法について
ドローンを飛行させる場合は、飛行させる場所に関わらず以下のルールを守る必要があります。
- アルコール又は薬物等の影響下で飛行させないこと
- 飛行前確認を行うこと
- 航空機又は他の無人航空機との衝突を予防するよう飛行させること
- 他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないこと
- 日中(日出から日没まで)に飛行させること
- 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
- 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
- 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
- 爆発物など危険物を輸送しないこと
- 無人航空機から物を投下しないこと
上記のルールに反してドローン飛ばす際は、事前に国土交通省の承認が必要となります。
200g未満のドローンはルールの対象外
機体本体とバッテリーの総重量が200g未満のトイドローンは、無人航空機に含まれないので、上記の航空法の適応外となっています。
適応外とはなっていますが、不要なトラブルを避けるためトイドローンであっても上記ルールを守って飛ばすことをおすすめします。
例え適応外だとしても、施設を破損させたり、人に怪我をさせたりしまうと損害賠償へと発展してしまう可能性があります。
なのでトイドローンであっても飛行禁止空域などはしっかり守るようにしましょう。
2022年に導入予定!ドローン登録制度!
2020年2月28日に、国土交通省はドローンの登録制についての法律案を閣議決定したことを発表しました。
これにより航空法も改正される予定で、航空法改正後はドローン機体や所有者の情報を国に登録することが義務となります。
登録制度の導入は、2022年を目処に行う予定とのことです。
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2.小型無人機飛行禁止法
次に注目すべき法律は「小型無人機飛行禁止法」です。
小型無人機飛行禁止法は2019年5月に制定された法律です。
飛行禁止対象施設周辺地域での、ドローンなどの小型無人機の飛行を禁止するものです。
飛行禁止地域は
- 国会議事堂
- 内閣総理大臣官邸
- 外国公館
- 原子力事業所
周辺としています。
また、大統領など政府要人などが来日した場合、その宿泊施設が飛行禁止エリアとなることもあります。
要は、国に関わる重要施設周辺での飛行がNGということです。
違反すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。
3.電波法|技適マークのチェックを!
ドローンで盲点になりやすいの法律が電波法です。
ドローンは無線で飛ばすのですから、当然”電波”を使用します。
日本では、航空機の無線など、他の無線装置との混線を防ぐため、電波を使う装置には「技適」の取得が義務付けられています。
DJIなどの日本で正規に販売されているドローンに関しては、技適取得済なので大きな問題はありません。
しかし、輸入品や海外土産などで購入したドローンの場合は、技適を取得していない可能性が高いです。
技適を取得していないドローンの飛行は違法となるので、ドローンを購入する際は、技適取得済かどうかを必ず確認しましょう。
4.公園条例|200g未満でもドローンの飛行はNG
都立公園や都立庭園といった、様々な公園ではドローンの飛行を禁止しています。
ドローンそのものの飛行を禁止しているので、200g未満のトイドローンも含まれます。
なので、どうしても公園内でドローンを飛行させたい場合は、公園を管理している地区町村の担当者に許可を取る必要があります。
5.重要文化財保護法|施設周辺での飛行はNG
国の重要文化財周辺のドローン飛行も禁止されています。
重要文化財周辺でドローンを飛行させたい場合は、施設の管理団体への許可が必要です。
しかし、”重要文化財”ということもあって、業務以外での飛行は基本的にNGとなっているようです。
万が一、ドローンが”重要文化財”を傷つけるようなことになってしまったら、大変な額の損害賠償問題にも発展しかねません。
なので、重要文化財周辺でのドローン飛行は絶対にやめましょう。
6.プライバシー・肖像権、個人情報保護法|人の映り込みに注意!
ドローンで撮影を行う際、人の映り込みに注意しましょう。
人が映り込んだ映像や画像をネットで公開した場合、プライバシーの侵害として、迷惑防止条例に違反する場合があります。
そんなつもりがなくても、盗撮と疑われてしまうことがあるので、撮影する際は周囲の環境や人に気を付けるようにしましょう。
7.道路交通法|利用時は事前に許可を!
道路交通法にドローンに対して明確な記述はありません。
ありませんが、通常とおなじく道路上でドローンを飛ばしたり、離着陸させたりする場合は、その道路を管轄している警察署長の許可が必要です。
ドローンの法律と規制 まとめ
手軽に空撮を楽しめるドローンですが、一歩間違えれば大問題に発展してしまいます。
それを未然に防ぐために様々な法律や規制があります。
中には、罰金などの罰則があるものもあります。
しっかりとルールを守って快適なドローンライフを楽しみましょう。